僕が液タブを購入した一番の理由は漫画制作のスピードUPです。
今までデジタルの漫画制作は板タブで作業していたのですが、どうしてもアナログで描いてる時より時間が掛かっていました。
その点、液晶タブレットだと画面に直接描く感覚で、アナログと同じように作業が出来るので、漫画制作のスピードUPに繋がると思い導入してみました。
ちなみに、僕が導入した液タブはWacomのCintiq 13HDというモデルです。
液タブを使うようになってから実際に作業スピードが上がったのか、それ以外の感想も含めてレビューしてみたいと思います。
液タブを使ったら作業スピードUPした
液タブを使ってみた感想
結論を先に言いますと、液タブで漫画制作のスピードは速くなりました。
速くなった理由は主に、線画における作業時間の短縮です。
漫画制作で言うところの「ペン入れ」の部分ですね。
液タブで”ペン入れ”が速くなった理由
簡潔にいうと、液タブだと自分が思ったところに線が引けるようになった事と、そのおかげで線の描き直しをする回数が大幅に減ったのが大きな理由です。
液タブを使う前の、「板タブ」では線画に凄く時間が掛かりました。
板タブ(普通のペンタブ)で時間が掛かる主な理由。
• 自分が思ったところに、なかなか線が引けない。
• 思ったところに線を引くのに精一杯で、線の強弱まで意識できない。
• アナログとは感覚のズレが大きいのでアナログ派は慣れるの時間が掛かる。
【結果】
板タブだと思うような線が引けるまで、描き直しの数が増えるので時間が掛かる。
簡単にいうと、こんな感じです。
板タブは、画面を見ながら、画面とは別に手元で作業するので、自分の感覚とのズレが生じてしまい、慣れるまでなかなか思ったところに線が引けないです。
液タブでペン入れが速くなった主な理由。
• 自分が思ったところにダイレクトに線が引ける。
• 線の強弱を意識する余裕が生まれる。
• アナログと同じような感覚でそのまま描けるのですぐ慣れる。
【結果】
液タブだと線の描き直しが大幅に少なくなり、作業スピードも大幅にUPしました。
アナログ派の僕としては、アナログと同じ感覚で描けたので、使い心地も快適でした。
快適って大事ですね…本当に。
特にアナログ派はスピードUPが期待できる
元々、アナログで原稿を描いていた人は、液タブだとそのままダイレクトに描けるので、板タブより楽にデジタルでの作業スピードUPが期待できると思います。
▼こんな感じでダイレクトに描けます。
僕も元々はアナログで漫画を描いていました。
それがデジタルで作画するようになり、板タブを使ってどうにか漫画を描いてきましたが、結局のところ板タブに対する違和感が最後まで抜けませんでした。
その点、液タブはアナログとほぼ同じ感覚でペン入れが出来ます。
Cintiq 13HDでペン入れするとこんな感じです。
(動画の絵は僕が描いている訳ではありません一応…。)
動画を見て貰うと分かると思いますが、液タブだと細かい部分でもペン入れしやすいですし、ショートカットキーを設定すれば動画の様に画面を回転させたりも楽に出来ます。
このショートカット設定は凄い便利でした。
僕の場合、実際に液タブを使用してから漫画制作のスピードは3倍~3.5倍近く速くなりました。
液タブの大きさは”自分に合ったモノ”がベスト
液タブは画面が大きい方が優れていると思っている人がいたら、それは誤解です。
自分の作業環境を快適にしてくれる液タブのサイズがその人に合った液タブのサイズだと思います。
なので、僕は自分の制作スタイルに合わせて画面サイズを選びました。
僕が13HDのサイズを選んだ理由
• 27hd=画面が大き過ぎた。作業机のスペース的にもちょっと不便。
• 24hd=いずれ欲しいです!!ちょっと予算より高かった。
• 22hd=22hd買うなら24hdの方が欲しい!ので保留しました。スタンドが24hdの方が良い。
• 13hd←液晶ペンタブレットの中では値段も手頃で、サイズ的にも特に問題を感じなかったので決定しました!
スペック自体も、上記の画面サイズの大きい液タブとほぼ変わらなかったのも決定理由です。
更に詳しく理由を説明します↓
13HDの画面サイズは小さいのか?
13HDのレビューを色々読んでいると、13HDでは画面が小さいと言ったようなレビューもたまに見るのですが、う~ん…どうでしょうか?
↑(動画はCintiq13HDtouchですがサイズは同じです)
こればっかりは、感じ方は人それぞれとしか言いようがありませんが、僕の場合は13HDの画面が小さいという理由で不便を感じた事は無いです。
確かに、22HDに比べれば小さい画面ですが、実際に紙に絵を描く時でも、描いている手元のスペース自体は結構小さい範囲で作業していたりしませんか?
僕は自分が実際にアナログで紙に描いてることを考えて、手元の作業範囲はそこまで大きい必要はないと思い判断しました。
▼13HDと22HDのサイズが比較できるように参考動画を貼っておきます
↑Cintiq22HDのサイズ参考
なので、僕の感想としては、Cintiq22HDに比べれば画面サイズが小さいのは確かですが、Cintiq13HDの画面サイズで不便を感じた事はない、といった感じです。
目安としてはA4用紙より少し小さい位です。
液タブを使うメリットがある人
液タブを使うメリットがある人
• 板タブでペン入れしていて、今の作業環境に不満がある人。
• アナログ作画から初めてデジタルへ移行しようと思っている人。
• 漫画制作のスピードUPが必要な人
特に、アナログ派でデジタルの漫画制作のスピードUPを望んでいるのでしたら、液タブは間違いないと思います。
液タブを使うメリットがない人
• 現在すでに板タブで自分が思うような絵が描けてて何も不満が無い人。
ズバリ、板タブ派の人はそのままでも良いかもしれません。
補足:
↓板タブには液タブに比べると、はるかに安価で導入できるメリットがあります。
デジタルで最初に板タブを選ぶ理由として、使い勝手や操作性よりも、実は値段の都合で、板タブを選んでいる人が多いと思います。(僕も最初はそうでした…。)
それも一つの選択肢ではありますが…。
作業環境に投資してでもスピードUPをしたい人なら液タブは良い道具だと思います
アナタが今の作業環境に満足しているなら、液タブを購入する必要は無いと思います。
しかし、現在の作業環境に不満があったり、疑問を感じているのなら液タブ導入を検討してみたほうが良いと思います。
今振り返ると板タブに慣れるまでの時間は相当なロスだったと思いました。
ハッキリ言うと無駄な時間だったと思います。
価格で板タブと液タブを天秤にしてはいけない!ってのが僕の体験した答えです。
液タブだとアナログの感覚で、ほぼそのまま描けます。
慣れるまでの時間がめちゃくちゃ短縮されます。
道具に慣れるまでに何ヵ月も時間を費やすより、その時間で漫画をサクサク描いている方が断然良いです。
これも液タブを導入した後だからこそ、自分の経験として言えることですが、
「液タブ…めっちゃ楽です!」
その上、もしペン入れに失敗しても、やり直しが何度でも気軽に出来るのでアナログより便利です。